更新 2026年8月25日
アクスタの入稿は、ふつうの印刷と勝手が違います。
紙に刷るのと違って、アクリルは透明です。
だから「どこに白を敷くか」と「どの形に切り抜くか」を、こちらから指定しないといけません。
この2つが白版とカットラインです。
初めて作る人がつまずくのは、だいたいここです。
透明なアクリルにカラーインクだけを刷ると、後ろが透けます。
ステンドグラスのような仕上がりになって、肌の色も髪の色も薄くなります。
それを防ぐために、カラーの下に白いインクを敷きます。
これが白版です。
白版を入れると、絵がはっきり出ます。
入れないと、印刷所の言葉を借りれば「かなり透明度の高い、薄めの仕上がり」になります。
あえて透かしたい部分(グラスの中身、髪の毛先、光の表現など)だけ白版を抜く、という使い方もできます。
白版は、別のレイヤーに黒(K100)のベタで作ります。
白で描くのではありません。
白を敷きたい範囲を、黒く塗りつぶします。
「白いところを黒で描く」ので、最初は必ず戸惑います。
印刷所側で、この黒を白インクに置き換えて刷ります。
なお、白版の濃度を変えたり、グラデーションにしたりできない会社があります。
薄い白をうまく使いたいときは、注文前に確認してください。
アクスタは絵の形に沿って切り抜きます。
その切る線を、こちらでパスとして作って渡します。
それがカットラインです。
カットは機械でやるので、1mm前後のズレが出ます。
絵ぎりぎりに線を引くと、絵が欠けます。
カットラインは絵から2mm以上離してください。
カットライン同士も2mm以上離します。
近すぎると、間の細い部分が折れます。
自動でパスを作ると、点が数千個になることがあります。
そうなると機械がカットできません。
印刷所側で点を減らす処理をされて、形が少し変わります。
Illustratorなら「オブジェクト → パス → 単純化」で確認できます。
PhotoshopやCLIP STUDIO PAINTでもパスは作れます。
鋭角のままだとカットに支障が出るので、角にR1mm程度の丸みをつけられることがあります。
剣の先や髪の毛先など、尖らせたい部分がある人は覚えておいてください。
片面なら「カラー」と「白版」と「カットライン」の3枚です。
両面にすると、ここに裏面のカラーが増えて4枚になります。
順番は、オモテのカラー、白版、ウラのカラー、カットラインです。
白版が真ん中に入って、表と裏が透けないように仕切ります。
ウラ面は反転して作ります。
シルエットは表と同じで大丈夫ですが、文字を入れるときは鏡文字にしておかないと、裏から読めなくなります。
ここは間違えやすいところです。
それと、表と裏で色の濃さが違いすぎると、濃いほうが透けて見えることがあります。
片面が真っ白、もう片面が真っ黒、のような組み合わせは避けたほうが無難です。
ここがいちばん大事なところです。
「自分でどこまで作るか」が会社ごとに違います。
カットラインと白版を印刷所側で作ってくれる会社があります。
配布されているPSDのテンプレートに絵を置いて、そのまま出せば終わりです。
データ作りの時間がほとんどかかりません。
初めての人や、締切が近い人にはこれが速いです。
両面なら4レイヤーを自分で用意してください、と明記している会社もあります。
psd(CMYK版とRGB版)とepsのテンプレートが配布されているので、それを使います。
自由度は高いぶん、手間はかかります。
画像を上げるだけで、台座の形もその場で選べる会社もあります。
IllustratorもPhotoshopも持っていない人でも作れます。
ただし、細かい指定をしたい人には向きません。
もうひとつ、納期に効いてくる話です。
データを送った日が、そのまま納期の起算日になるとはかぎりません。
印刷所のデータチェックが終わった時点で「受付日」が確定する、と書いている会社があります。
そのチェックに半日から1日かかる、と明記している会社もあります。
不備が見つかって直して出し直すと、その日が新しい受付日になります。
つまり、締切ぎりぎりに出すと、1日ぶん後ろにずれる可能性があります。
逆算した締切より1営業日早く出しておくのが安全です。
いつまでに要るかが決まっているなら、締切から逆算できます。
イベントの日と数量を入れると、間に合う会社だけが総額の安い順に並びます。各社ごとに「何日までに入稿すればいいか」も出ます。
イベント会場へ商品を届ける方法には、印刷所が持ち込む直接搬入と、宅配業者が届ける宅配搬入があります。締切の考え方が違い、そもそもアクスタでは使えない会社もあります。
アクスタのサイズは印刷所ごとに刻みが違います。よく使われる大きさと、サイズを1段上げたときに総額がどれだけ変わるかを、実際の価格表から並べました。
イベントまでの日数が足りないとき、特急納期を使うといくら上がるのか。実際の価格表から倍率を出しました。個数の上限が下がる点にも注意が要ります。
印刷所が出しているのは単価だけです。実際に払うのは送料や搬入料を足した総額で、単価がいちばん安い会社が総額では2番手になることがあります。実際の数字で並べました。